ダメなのではなく、ただ偏っているだけ
先日、少し久しぶりに書店へ足を運びました。
目当ての本を探しながら書棚を眺めていて、改めて気づかされたことがあります。
それは、世の中がいかに「真逆の答え」で溢れかえっているか、ということ。
「植物油は体に悪い」と書かれた本のすぐ隣に、「油の力で健康になる」という本が並んでいる。
「乳製品は控えるべきだ」という主張もあれば、「牛乳の素晴らしい栄養」を讃える本がある。
自分の体や家族の健康を真剣に考えている人ほど、悩み、迷ってしまうのも無理はないなぁ、と思いました。
SNSを開いても、YouTubeを見ても、そこには強烈なキャッチコピーと共に「絶対的な正解」らしきものが並んでいますよね。
わたしは長年、店舗という現場に立ち、数多く食の相談に乗ってきました。
企業やコミュニティに伺った際も、よくこんな質問をいただきます。
「あるとむさん、結局どれが本当だと思いますか?」
「〇〇は体に悪いって聞いたのですが、本当でしょうか?」
みんな、正解が気になるわけです。
そして、悩んでいる人ほど、「たった一つの正解」を探しているようにも見えます。
Voicyでも話しています👇
https://r.voicy.jp/5P9av15lEVe
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そんな質問をいただいたとき、わたしがいつもお伝えするのは、
「答えは、いくつもある」
ということです。
そもそも、世の中に存在しているもので、完全に「悪」と言い切れるものはありません。
たとえ、体に悪いと多くの方が認識しているものでも、現代の社会において、誰かの必要を満たす役割があって存在しています。
本当に不要なものであれば、時代とともに淘汰されていくはずですよね。
だから、その食べ物がダメなのではなく、「自分がどういう状態か」を見るのが大事に思うのです。
栄養の視点だって、とり過ぎたらよくないし、不足してたら必要になる。
これは良いと言われる栄養素であってもです。
だから、どれほど健康に良いとされるものでも、摂りすぎれば体に負担がかかります。
そして、その過不足は人によって違うし、環境や時期によっても変わってきます。
例えば、10年前に自分を助けてくれた食べ物や習慣が、いまの自分にも合っているとは限りません。
季節が変わるように、人間の体もまた、1年前、10年前とは変化しているからです。
だから、
不足しているなら、補えばいい。
多すぎるなら、控えればいい。
体の仕組みは複雑ですけど、複雑に考えたって分からないことだらけです。だから、考えるときはこれくらいシンプルのほうがいい。
東洋医学でいう「中庸(ちゅうよう)」。それを目指して整えていくこと。
食と健康については、結局のところ、大切なのはこれに尽きます。
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サーカスの綱渡りを思い浮かべてみてください。
右へ左へと、ほんの少しずつ体が揺れながらも、手を伸ばして、バランスをとろうとしてますよね。
これ、ロープの上で一切揺れないでいこうとしたら、かえってバランスが取れず、多くの人は下に落ちてしまうと思います。
ある意味、揺れるからこそ、バランスが取れる。そういうふうにも考えれますね。
わたしたちの体も、波と同じです。
一定の場所で固定されているものではありません。
言い換えれば、偏ることがあるからこそ、真ん中を意識できる。
だから、偏ることも全部悪いわけじゃないんですよね。
不調は「いま、どちらかに偏っている」ということを教えてくれる、サインともとれます。
そしてそれは、体を整えるための「きっかけ」をくれているように感じます。
あるとむ


